介護業務の一つ、体位変換の流れとコツ

体位変換とは文字通り自力で体を動かすことができない人の姿勢を変える介護業務です。
何らかの原因で寝たきり状態になっている人が長時間同じ姿勢でいると床ずれや血行不良などを引き起こしてしまうことがあります。
本人からの要望がなくても定期的に体位変換で姿勢を変えなくてはいけません。

体位変換を行うに当たって最初にしなくてはいけないのが声掛けです。
何も知らせないまま突然体に触れられて姿勢を変えてしまうと要介護者は恐怖を感じます。
耳元で姿勢を変えることを伝えて了承を得た上で作業に取り掛からなくてはいけません。

体位変換で比較的多い仰向けの姿勢から横向きへ変更する時は先に枕の位置を動かす方にずらしておくのがコツです。
これは横向きより後頭部の方がスムーズに動かしやすいことが理由になります。

枕を動かしたら次は腕組みです。
体位変換の途中で解けてしまわないように胸の上でしっかりと組まれていることを確認したら、踵がお尻に付くように両膝を立てて体を動かし始めます。

両手で腰と膝、肩の3点を持つ形が基本とされていますが、安全に動かせる自分なりのやり方がある人はその方法を選んでも問題ありません。体を横向きの姿勢にしたら背中側にクッションを置いて終了です。
足や腕に負担が掛かる場合はクッションを利用して筋肉の緊張を和らげてあげる必要があります。

体位変換に時間を掛けてしまうと要介護者の負担になってしまうので短時間で行うことが大切です。